武士道とは武士階級における道徳体系ことです。
武士道には武士の品格や生き方を意味する広域的な意味合いで用いる場合と、生き方のひとつの立場を意味する狭域的な意味合いで用いる場合とがあります。
江戸時代に入り儒教、すなわち古代中国で起こった孔子の思想に基づく教えにより身分制度が理論化していきます。それと共に武士は支配階級にふさわしい精神・行動・品格が要求されるようになります。戦のない固定社会での絶対的服従、主君への一方的忠誠を基本理念とした独自の観念論として確立されたものが武士道です。
しかし、武士の規則的な思想ではないため、一口に武士道と言っても千差万別、個々人により解釈が違います。厳密な定義が存在しない武士道は日常で曖昧な表現を多用する日本人ならではの道とも言えます。